チューニングの方法:音叉を使う
チューニングというのは殆どの楽器で必要なことで、基準のピッチ(音の高低)を作ることが、特に誰かと一緒に音楽を奏でる際に一番最初に必要なことです。 サックスのような管楽器は、自分でピッチを作る(変える)ことが出来る楽器です。また基準のピッチからわざとずらす必要もあります。 そうすることによってきれいに和音が響くからです。 = = = = = レッスンをしていると、「チューナーは買った方がいいですか?」とよく聞かれます。 もちろん、先ずは基準のピッチを知る為にあった方が良いです。 しかし、多くの方はその使い方に問題があるように感じます。 メーターを見てしまう傾向にあると思います。それではあるピッチにしか合わなくなるおそれや、メーターに合わせるためにあごに力を入れたり、奏法が崩れるおそれがあります。 チューニングは音を聴いて合わせることが大事です。そうすることにより、身体にしみついてきます。 A=440のピアノもあれば442もある、寒いライブハウスでピアノの音程が上がる一方管は下がる、管楽器が多い編成でわざと音によってはピッチを下げて和音を楽しむ、毎回環境が違うので、その都度その環境にあったピッチ感を作れる身体にする必要があります。 デジタルチューナーは最終的にどれくらいのピッチ、ジャストか高いか低いかを確認する程度の物として使った方が良いです。 = = = = = 音叉(おんさ)。 これは昔からある、チューニングをする為の道具です。 これだけ機械のチューナーが一般化され、スマートフォンのアプリにもある位なので、もはや音叉を知らない子供達もいるのかなぁと思ってしまいます。 音叉の良いところは、デジタルでピッチを示さないので、身体で音程を覚える訓練ができるということです。デジタルチューナーでも音が出るタイプの物であれば同じことですが、音がデジタルなので疲れます。 基本的に、1本の音叉から3つの音程の確認ができます。 「音叉の音」に加えて「完全4度上」と「完全5度上」の音です。 完全音程は基準の音と同じピッチ(同じ周波数比)であれば、きれいにハモります。 例えばAの音叉であれば、AとD(Aから完全4度上)とE(完全5度上) 少しピッチがずれていると、波がうつように響きます。 サックスの場合どうしても片手で吹く必要