マウスピースパッチについて

twitterを通して、沢山の方にこのブログを紹介して下さり、大変嬉しく思います。
ありがとうございます。
このブログを立ち上げたきっかけは、僕自身サックスを吹いてもうすぐ20年になりますが、まだまだ発見する事が多く、知らない事も沢山あります。
インターネットを通して情報を手に入れることもあります。
また、僕自身意見を聞きたい時もあります。
そして世の中には沢山のサックス吹きがいて、皆情報を求めているという事を認識しました。

情報は取捨選択。
僕の経験談が合っている、間違っているというわけではないと思うので、全部を鵜呑みにしないで、「へぇ〜試してみようかな」という軽い気持ちで読んでいただけると幸いです。
また僕自身、書いて練習して、また新たな発見と疑問が生じてきます。
まとまりのない記事になるかもしれませんが、その都度発信していきたいと思います。



さて、今回は前回予告していたストラップではなく予定変更してマウスピースパッチについてです。
(楽しみにしていた方、すみません!ストラップに関してはもう少々お待ち下さい。執筆途中なので、すぐ更新できるかと思います。)

マウスピースパッチについては使わない方が良いという意見もあります。
そのような意見も分かります。
僕はマウスピースパッチを使っているので、使っている立場からその利点をお話したいと思います。 
(追記)2014年9月
現在、マウスピースパッチは使っておりません。
ただ、やはり初心者の方にはパッチの利用を勧めております。



一般的なマウスピースの表面は滑りやすい素材で、そこに歯を置くわけですが、同じ場所に歯をとどめて演奏するのは、実はそんなに簡単なことではないと思います。
プレイヤーによってマウスピースのくわえる角度も違うのですが、アルトの場合は特に安定しづらいと感じます。(これも日本人特有の問題です)

前回姿勢についてお話しましたが、体の芯・軸をブレないように保つことは非常に大事で、この歯の置き方が悪いと頭部・口の回りが安定せずブレてきます。

また、演奏時にマウスピースからくる振動を歯に直接与えず、和らげてくれる役割もあります。
(ただこの振動に関しては、歯科学的にパッチをつけることで逆によくないという見解もあるようです)


歯の置く位置によって、大分吹奏感及び音色が変わるので、自分にあった場所を見つけて、安定する助けをしてくれるにもマウスピースパッチを活用した方が、特にアマチュアの方は良いのでは、と思います。

この、吹奏感と音色に関して、歯の置く位置で大分変わるわけですが、実際に以下の手順で確かめて下さい。

(アルトの場合です)
1、マウスピースの先端から3センチくらい(パッチを貼っていればちょうどその端くらい)で吹く。
当然、吹き辛く、割れるような音が出るかと思います。
息の量もかなり必要です。

2、歯の置く場所を徐々に手前にします。2.5センチで吹く→2.0センチで吹く→徐々に1ミリ単位でずらして吹いていってみて下さい。

3、浅いところでも吹きましょう。先端から5ミリくらいの、くわえられる限界のところまで挑戦します。当然、これはこれで吹き辛いはずです。

このようにマウスピースの奥から少しずつ手前にずらして吹いていくと、そのマウスピースの一番良いポジションが見つかります。
このポジションは、自分の骨格(頭部及び体全体)と使っているマウスピースによって(開きの大小、そしてフェイシングの長さによりかなり違います)、そしてマウスピースのくわえる角度によってまた微妙に変わってきますので何度もゆっくり試して自分のポジションを確認することが大事だと思います。

音色と吹奏感に関しては、歯の置き場所も大事ですし、歯の置き場所を含めた皆さん気になる「アンブシュア」のトピックを作り、また考察していきたいと思いますので、お楽しみに。


そして、もう一つ。
これが意外と大事。

メーカーによるパッチの使用感がかなり異なります。
<使用感が違う→吹奏感が変わる→音色に影響する>

同じメーカーからでも厚さの違うものや素材異なるものが発売されている場合が多く、どれを使えばよいのだろう?と迷う方も多いかもしれません。

これは人によってかなり変わりますので、色々試してほしいと思いますが、
硬さ:固め(プラスチックの様な感触)ー柔らかめ(ゴムの様な感触) 
厚さ:厚めー薄め(0.8mmー0.1mm)

固いと滑りやすく、薄いと僕の前歯の形から破れ易いというのが印象です。

僕が使っているのはノナカの0.36ミリ。
材質、耐久性、コストパフォーマンス、から考えるとこれが一番かなと。
ちなみにノナカの0.2ミリはちょっと薄くて僕の歯には長い間は耐えてくれませんでした。

バンドレンの0.35ミリも材質は良いのですが、少々高い。

これは各社全然違うのでいろいろ試してみて自分に合った物を探してみて下さい。




実はマウスピースパッチを貼っていても、歯の位置がズレてくることはよくあります。
そこで、僕は特に楽器を始めて間もない方には、パッチの上にパッチを付けて練習するように勧めています。


まずパッチを切ります。そして貼ります。



写真で見て分かりますでしょうか?
段差が出来るので、歯が奥に滑らないようパッチがストップしてくれます。
アンブシュアが安定しない方、是非一度お試し下さい。


それでは次回の記事もお楽しみに。

山田拓児


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これからサックスを始めてみたい方からプロになりたい方まで、
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ご興味あれば是非一度レッスンをうけてみませんか?

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