新しいヤマハ82Z

先月マイナーチェンジされたヤマハの82Zが発売されました。
プロの間でも今一番話題になっているように感じます。

楽器本体を買い替えるというのは、一大決心ですし安い買い物ではないので、自分で買う、もしくは人に(生徒さん等)に勧めるにも慎重になります。
しかしこの新しい82Zに関しては、普通の新製品サックスより注目されているように感じます。
何故そこまで話題になるかというと、「今までのヤマハのサックス」と違う印象を受けるからだと思います。
僕が最初に感じたのは、セルマーのような管の響き方がするなぁと思いました。


セルマーのマーク6は言わずと知れた名器、ジャズの歴史を共に歩んできた楽器と言っても過言ではないと思います。一昔前は皆マーク6を使っていましたよね。
やはり、「あの年代の音」を基準に楽器を選ぶことも多いと思います。
ただ、「その楽器固有の音」というのがあり、僕はマーク6に関してそのような印象があります。言い換えると、その楽器の音に支配されそうになります。
良いんですけどね、「あの年代の音」。


その分、「名器に対するオマージュ」というようなコンセプトで作られている新しい楽器は、「あの音」に加えて「自分が想像しなかった未知の音」のような、プラスαがあると思います。
自分で音を作っていく楽しみがあります。
また新しい楽器は、音程が安定していること、操作性が良いこと、などの利点もあります。


本題の新しい82Zですが、おそらくジャズを演奏する人にとって、セルマーのような管の響き方がするのは正直言って嬉しいと思います。
今までのヤマハも良いのですが、やはりヤマハ特有の管の響き方です。(それが悪いわけではありません、好みですから。)
クラシックや吹奏楽でのシェアが高いヤマハですが、これから少しずつ変わっていくかもしれません。


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新82Zの発売前に、プロ向け試奏会にお招きいただきました。
その時のレポートはこちら


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